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映画「シェイプ・オブ・ウォーター」感想・レビュー!/偉大なる愛の物語!?アカデミー賞最多4部門受賞!

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第90回アカデミー賞最多4部門を受賞したギレルモ・デル・トロ監督の映画「シェイプ・オブ・ウォーター」の感想・レビューを述べる.アカデミー賞で〈作品賞〉〈美術賞〉〈作曲賞〉〈監督賞〉の4部門を受賞しノミネート多数、その他ゴールデングローブ賞等の映画祭でも賞を受賞した本作はどのように仕上がっているのか気になる方は是非読んでいただきたい.

感想 

 本作はアカデミー賞に相応しいことを確信した出来栄えであり,〈満足感〉を十分に得られた良作であった.作品全体を通して〈〉というテーマの扱いが目立ち,〈男女差別〉や〈人種差別〉という問題が取り上げられており,それらを包み込む〈〉というものの偉大さ〉や〈尊さ〉,〈切なさ〉等を感じることができる.それらの内容を〈ややファンタジー〉に描くことによって万人受けする仕上がりになり,デルトロ監督の強みが現れることになったと思う.

 タイトルの通り〈水(ウォーター)〉が神秘的でファンタジーな雰囲気を演出しており,雨粒やお湯など様々な〈水の状態〉に注目して作品を鑑賞すると芸術性に触れることができて観ていてさらに楽しいと思う.

  主演サリー・ホーキンスの言葉を使わない演技は圧巻である.作品を通して迫力ある女優魂がスクリーンを通して伝わってきた.文字通り〈体を張った〉役であり,グッドキャスティングであったことがはっきりと分かるであろう.また,リチャード・ジェンキンスサリー・ホーキンス演じるエライザとの関わりの中で,〈性〉や〈愛〉といったテーマについて視聴者に考えさせる立ち位置であり重要な役を演じきった.演者の中でひときわ目立ったのがマイケル・シャノンである.一見すると〈悪〉だけの役のように思われるが,よく観ると同情できる要素を多く含む悪役である.観客を物語に引き込むために必要な力強さを持つ役であり,十分な迫力の演技をしている.

 年齢制限においてはR+15でなければ表現できない領域に踏み込んでおり,大人の頭で〈観て考える〉ことで本作の凄さを大いに実感できる作品である.映画の芸術性に触れたい方は是非ともご鑑賞していただきたい.広告でも言われている通り,生涯の一作になるであろう. ちなみに,デルトロ監督自身が他の映画スケジュールそっちのけでプロモしてるくらいの自信作らしい.

どんな人にオススメ?

  • 生涯の一作を観たい人
  • 話題の映画を観たい人
  • ヲタクな監督の本気映画を観たい人

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